ドームハウス愛媛再起動2

バックミンスター・フラー・チャレンジ賞

2012年4月16日

はい、どっと・いぶにんぐ(=^o^=)やまねこでおます。
今日は午後からドーム・ハウス愛媛 をめぐって㈲松六H社長とブレーン・ストーミングをしていました。
要点は、バックミンスター・フラーのドーム・ハウスの原点に帰るということと 時代に即したアプローチを再起動する必要があるということ。そして、時代の風を 最大限に活用しようということなのです。
フラー・ドーム・ハウスを発明したバックミンスター・フラー博士のプロフィールを 再確認しています。

Who is Buckminster Fuller?
フラー・ドーム・ハウスはアメリカ合衆国出身の数学者、思想家、発明家、建築家であるバックミンスター・フラー(1895-1983)によって1947年に考案されました。構造体はジオデシック・ドームと呼ばれます。ジオデシック・ドームとは、正二十面体で球面を近似し、そこに三角形に組み合わせた構造材を多数並べることによってくみ上げたドーム状建築物。初の実用化は、1953年、フォード・モーターが創立50年記念に建築したロトンダ・ドーム。 1967年、モントリオール万国博覧会のアメリカ館やディスニーランドが有名。 日本では富士山測候所のレーダー・ドームはこのジオデシック構造です。1970年代には特にドーム・ハウスとして木造三角パネルやフレームを組み合わせて数多く建てられました。
現代のレオナルド・ダ・ヴィンチとも言われるフラー博士ですが、『宇宙船地球号』や『シナジー効果』というエコロジーの発端となる言葉で知られています。 フラー博士は はその生涯を通して、人類の生存を持続可能なものとするための方法を探りつづけました。 全28冊の著作によって、「宇宙船地球号」、エフェメラリゼーション、シナジェティクス、デザイン・サイエンスなどの言葉を広めました。デザイン・建築の分野でジオデシック・ドーム(フラードーム・ハウス)やダイマクション地図、住宅のプロトタイプである ダイマクション・ハウス、ダイマクション・カーなど数多くのものを発明しました。
彼は、『宇宙船地球号操縦マニュアル』の中で地球と人類が生き残るためには、個々の学問分野や個々の国家といった専門分化された限定的なシステムでは地球全体を襲う問題は解決 できないことを論じ、地球を包括的・総合的な視点から考え理解することが重要であり、そのために教育や世界のシステムを組みなおすべきだとしました。
全地球的に考える・・・ホール・アース、ホリスティックという言葉はフラーの造語です。工業化時代の草創期にエコロジー、全地球的思考、環境との共生、フリー・エネルギーなどを提唱し、地球を一個の限りある宇宙船に見立てて、わたしたちはその乗組員としての自覚を促したのです。そして地球型生活、循環型エネルギー経済の必要性を説き、様々なエコ技術を提唱したフラー博士はエコロジーの父とも称されます。
近年、ナノ・テクノロジーが注目されていますが、ナノ・テクに応用される新発見の元素である炭素C60は、ジオデシック構造型の分子で、フラー博士に因んでフラーレン、バッキー・ボールとも呼ばれます。また、彼の数理幾何学・構造学のテンセングリティ理論やシナジェティックスは、スカイプ・ネットワークなどの通信工学にも広く応用されています。その研究の全貌は「宇宙エコロジー」や「コスモグラフィア」を通して、現在も研究・解析・応用されつつあり、研究の途上なのです。

『バックミンスター・フラーの挑戦』
哲学者・詩人・数学者・建築家・発明家など様々な多面的魅力を持つという伝説の天才フラー博士の人となりをどう言い表せればいいのでしょうか。 彼はアメリカ海軍通信司官のおりに航海術を学びます。「海から見た地球」が生涯彼を駆り立てて、飽くことなき知の巨人に導いたのかもしれません。 フラーには数々の逸話が残っています。 ハーバード大学を出てすぐに建築家のジェームズ・ヒューレットの娘と結婚したのは早熟とはいわないにしても、第1次世界大戦時に海軍に入って、24歳で海に落ちた飛行機のための救助装置を発明しているし、それよりなによりも32歳でシナジー幾何学」の着想を得ました。 ハーバード大学を中退し、数々の事業にも挑戦し度重なる失敗の末、娘の病死に遭遇したフラーはミシガン湖のほとりで自殺を企図した瞬間、ある直感が閃きます。 そのとき彼が呟いた言葉は・・・・ 「誰かの為に生きようとする人間を神は見捨てないだろう・・・。」 それまで自分のためだけに生きてきたから失敗ばかりだったけど、これからは他人のために生きてみようと、思い返してフラーは自殺を思い留まりました。 そして1984年87歳で没するまで、膨大な知の探求と発明と科学者たちと共同研究に挑戦してゆきます。 それは、あたかも人間の総合的叡智の体系を「知の航海術」で横超・縦断する大航海時代の海賊ようなチャレンジだったのかもしれません。 『宇宙船地球号操縦マニュアル』の書評の中で松岡正剛氏は、フラーに会ったときの様子を述懐しています。 『ともかくもアタマの中でアイディアが溢れて渦巻いているのであろう。それはぼくがフラーと会って話したときも感じた。 もう80歳をこえていたが、ぼくが何を言おうともそんなことはおかまいなく喋りつづける。小柄でガッチリした体躯、ちょっと相手を見上げながら、ときに部屋の中を動きまわり、手を指揮者のように動かして喋りまくる。黙っていられないらしい。無数のアイディアの羽毛たちは1秒たりとも失速せず、けっして空中から地上に落ちてはこなかった。』 (松岡正剛『千夜千冊』)

彼は、デザイン・サイエンスの論考の中で美しい言葉ですべての人に語りかけています。 『宇宙は、人間が成功へと導かれる唯一の方法は失敗から学ぶということを教えてくれる。   失敗とは、個々の人間に生きるということを悟らせるために宇宙の叡智がとったもっとも 力強い方法である。
人間のこころは   宇宙の中で完全な成功を収めるようにデザインされている』   「宇宙エコロジー」 R.バックミンスター・フラー

毎年、開催される国際デザイン・コンペティションのひとつ『バックミンスター・フラーの挑戦』 は、フラー博士に触発された科学者・芸術家・デザイナーでにぎわいます。

『デザイン・サイエンス』
朝露は球体の形態をしていますが、これは水の表面張力によるものです。 フラー・ドーム・ハウスを考案したバックミンスター・フラー博士は、船のデッキの後尾に 泡立つ泡の数は一兆×一兆個あり、その形態は球体であることからシナジェティックスという 数学理論を構築します。また、生物学者イリヤ・プリゴジーヌ博士は、生命は秩序を志向して いることを物質のエントロピー増大にあらがう営み=散逸構造と捉えます。地球環境学者エリッヒ ヤンツは、それをさらに発展させて自己組織化宇宙論としてまとめあげています。
これらは20世紀最後の科学理論ですが今世紀わたしたちはどんな科学の時代に向かうのでしょうか。 一方にはゲノムや脳科学のようなデータ検証・解剖学が優位な物質主義があり、一方には有機体 哲学のようなコスモロジーという前世期の成果を携えてどんな時代が生まれつつあるのかはまだ 定かではないのでしょうが、やまねこは生まれ出ずるものの予感を感じています。
それは、デザイン・サイエンスの時代の到来とも言えるものです。 フラー博士は、宇宙の生成、太陽系、地球、生命の歴史、テクノロジーなどのすべてを宇宙の 自律的デザインと捉えていたようです。人間はコズミック・デザインの創造物として宇宙そのもの へ回帰してゆくだろうと予見していたのです。 そこには科学と美学、芸術と数学、工業と生命学の対立・二律背反はなく、シナジーという親和的 な思想によって統合されると考えました。 それは、アートが技術と芸術に分化して別々に発展してきた近代を克服して、再びひとつのアート に回帰すること・・・デザイン・サイエンスという理念にたどりつくということなのでしょう。

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