2008年3月27日
自分の人生と向かい合う優しい手引きという感じでしょうか?
こんな一節が、心に残ります。
『あなたは、いつも今から逃れ、どこかへ行こうとしていませんか?
あなたはいつも目的を達成することや何者かになることに焦点をあてていませんか?
あるいは、とっかえひっかえあたらしい何かを求めていませんか?
もっと何かを手に入れれば、もっと自分が満たされ、価値ある人間になり精神的に成長するのでしょうか?
あなたは、不安ですか?
「もしも~だったら?」という考えをいつも抱いていますか?
そうならば、思考が未来の状況をイメージをすることで、恐れを作り出しているのです。
健康にも人生にも有害なこれらの習慣を取り除くには、「いまに在る」ことです。ただ、それだけでいいのです。 』(本書より)
確かにシンプルな答えのような気がします。
わたしたちは、あまりにも心に多くの問題を抱えすぎではないでしょうか。
仕事のこと、家庭のこと、知人・友人のこと、趣味のこと、明日の天気、お金のこと、他人の考えなどなど漠然とした不安と期待と後悔と取り留めのない思いの中で過ごしています。
著者は、こういう心のあり方からの解放は、「ただ、いまに在る」ことだと語ります。
シンプルな悟り方なのでしょうが、これは「恐れ」からの自由をも意味しているのでしょう。
未来への不安、過去の悔恨・・などの思いは真実相から見れば、「幻想」だという見方は確かに正しい。
ただ、わたしたちは、頭ではわかりながらも不安と後悔にとらわれやすいのです。
それは、時間とともに生きていないということと私とともに生きていないということに関わるテーマのように思われます。
「いま、ここ、わたし」ではなく・・・「いつか、誰か別な人、別な場所」で生きようと思ってしまうのでしょう。迷いとは、過去に未来にとらわれ、思考のイメージ越しにしか現実を見ない現代人の悲しい習癖かもしれません。
とにかく、むずかしく考えない。
ひたすら、いまにあることを大切にしていれば、やがて過去と未来という幻想は去るかもしれません。
雨だれ石を穿つが如く、わたしたちは「今を刻印する」ことが楽しきつとめなのかも知れませんね。是非是非、読んでみてくださいまし(^o^)/