ドリーム・タイム

2013年10月18日

はい、どっと・こみゅにてぃ(=^o^=)やまねこ童子でございます。
ゆるゆると過ごしていました。27日に出雲に旅立つのを楽しみにしています。
やまねこは昔、九州で働いていましたが、土地の言葉で「ゆるりとしてください。」 というのがありました。「のんびりと休んでください」というほどの意味です。
「ゆるりとする」・・なかなかいい言葉です。

アボリジニのドリームタイム
アボリジニは代々「ドリームタイム」という天地創造の神話を語り継いできました。
ここでのドリームは、いわゆる「夢」ではなく、「生活する、旅をする」の意味です。 人間が旅をすれば、そこに足跡が残るのと同じように、エネルギーやスピリットが残ると信じています。
アボリジニはそのエネルギーやスピリットを残す行為を「ドリーミング」、そのドリーミングが行われた時間を「ドリームタイム」と呼んでいます。
「ドリームタイム」には3つの重要な時代があります。 「始まりの時代」は何も存在しない暗黒の時代、「創造の時代」はドリーミングにより天地や動植物が生まれた時代、 そして最後の「伝承の時代」が現代を含む時代を指します。
アボリジニは部族の歴史や生きるために必要な知恵といった「創造の時代」の考えを、 絵を描いたり歌を歌うことで語り継ぎながら生きてきました。 「伝承の時代」の時代の現代では、そのようにドリーミングの痕跡をたどることを「ドリーミング」と呼んでいます。
やまねこもアボリジンに見習いたいと思うのです。 時計で計られる時間から解放されて「旅する」=「ドリーミング」に入りましょう。

『ミュータント・メッセージ』(マルロ・モーガン著)という興味深い本があります。
アメリカ人の女医さんによるオーストラリアの先住民アボリジニたちとともに過ごした期間 のフィールド・ノートです。
アウトバックと呼ばれる内陸部の過酷な砂漠に住む「真実の人」族 という部族に招かれ、生活を共にするモーガン医師の体験がリアルに綴られています。
アボリジニの朝は、自然界への祈りから始まります。そして水の確保、食料の確保が必須の仕事です。砂漠を移動しながら生きる狩猟民なので当然なことなのでしょうが、数々の深い 知恵が彼女に明かされてゆきます。
自然と一体の生活をしているアボリジニは、植物や動物を 知恵のシンボルと見ているようです。たとえば、前方にしか飛べないカンガルーは環境に順応 する知恵を表わし、何度も脱皮をする蛇は精神的成長を人間に教えている。そして、イルカは 最初にテレパシーで話すことを覚えた動物だと彼らは見ているというのです。
また植物や動物 は数々のヘルス・ケアと治療法を教えてくれる。砂漠を移動するハエの大群さえ、人間の鼻や 耳を掃除して老廃物、雑菌を追い出してくれると族長は語ります。
医師のモーガンは、アボリ ジニの病気の罹患率が極めて低いことや彼らの呪術的治療法に注目しています。 西洋人から未開人、発展途上、原人とさげすまれ差別と絶滅政策を強いられてきたアボリジニ は深い叡智と自然界との共存しながら、その種の淵源は120万年とも言われる歴史をもった 古い民族です。
本書を読んでいると果たして「文明人」とは何なのだろうという疑問にとらわれます。
アボリジニは、競争や争いは好ます゛仲間といかにして共存して行くか、自然から学ぶかを ライフ・ワークしていることが伺われます。
そして、大いなる精霊の力に守られ、ひとりひとり の魂は「目的を持って生まれてきた美しい存在」であるというのです。 だから、彼らの部族内ではそれぞれに役割が与えられます。メディスン・マン、語りべ、 薬草探し人、歌い手、裁縫師、水探し人、猛禽・猛獣予知人、などなどドリーム・タイムと言われ る神話的世界の物語を生きる存在として、敬意を持って受け入れられます。
私たちの社会のあり かたを深く省みる必要を感じます。彼らとの生活を共にして彼女は次のように述懐します。
『わたしは、彼らから人生はセルフ・サービスだということも教えられた。自分の人生を豊かにするのは自分であり、そうしようと思えばいくらでも創造的に幸せな人生が送れるのだ。 ・・・彼らは、自分の才能に気づき、私たちに与えられた無数の奇跡を発見して分かち合う 大切さを知っている人々だ。自分自身の価値を認めること、自分に新しい名前をつけて祝う ことこの二つは密接につながっている。
 自分たちは最初からこの地上にいる、と彼らは言う。彼らが少なくとも五万年前からオースト ラリアにいることを科学者も知っている。五万年前も彼らが森林を滅ぼすことも水を汚染することもなく、その間ずっと豊かな食べ物と 日陰を与えられてきたのは、驚きと言うほかはない。彼らはよく笑い、泣くことはめったにない。彼らは健康で生産的な人生を長く生き、精神的な土台にも揺るぎがない。』

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