ふたたびジオデシック構造体から

ドームハウス
ライフデザイン研究所(ドームハウス愛媛)

2011年1月21日

はい、どっと・もーにんぐ(=^o^=)やまねこでおますよ。
先日、あるアーティストさんからフラー・ドーム・ハウスの施工上の相談があり ジオデシック構造と地球型生活について考えています。
思えば、昨年の今頃はこの モデル・プランの設計と工事の段取りに入っていたのです。
ジオデシック・・・とは、地球型のという意味です。
このドーム・ハウスを発明した バックミンスター・フラー博士は、二十世紀の天才と言われる数学者・建築学者・環境学者 です。
彼が提唱した学問はシナジェティックスという、総合的学問ですが、現代の科学の 専門化と細分化を克服する包括的な視野とエコロジカルな持続性を保持した応用科学・技術 を提唱するものでした。
シナジェティクス(synergetics)とは、バックミンスター・フラーが提唱した独自の概念であり、学問体系である。 主にシナジー幾何学とも訳される幾何学的なアプローチで、この宇宙(自然科学や人文学、果ては人類や自然、宇宙まで人間が知覚しうる全てを具象から抽象、ミクロからマクロまで)の構成原理である シナジーを包括的に理解しようとする学問。
専門分化されすぎ、人類の継続的発展という面で機能不全に陥っている既存の学術体系に反し、人類が生まれながらに 持っている包括的理解の能力を回復、発展させることを通じて問題の解決にも繋がる。 それ自体が全方向に関連しあいながら、変化、進展していき、その学習者自体の直接の体験自体がその要素でもあるため 文字情報での情報収集では不完全であり、その理解、習得においては学習者自らの実践と経験、既に熟達した人物に直接に対話、講義を受けることが必要とされている。
専門化し、特化した科学の諸分野を縦断する総合的な視線を回復する試みとして生まれた シナジェティックスは、その数学的モデルとして球体を三角形で構成するジオデシック構造から 説き起こしてゆきます。
そして、デザイン・サイエンスという考え方にいたり、独特に思考方法を提案するものです。
デザイン・サイエンス デザインサイエンスとは、バックミンスター・フラーが提唱した独自の概念であり、学問である。 同じくバックミンスター・フラーによって提唱された、細分化、専門化しつづける既存の学術体系に対して 人間本来の分断されない包括的な知覚で、人類の持続可能な発展に必要なクリティカル・パスを形成する 道具としての必要な発明を行う実践及びそのための体系。
その特徴として代表的なものに、エフェメラリゼーション、Doing more with lessという「より減らすことで、より多くを為す」という概念が上げられ、デザインサイエンスで作られた発明物は必ずこの性質を持つとされる。
それ自体が全体的に関連しながら変化、成長、拡大を為し、その要素に実際に体験することが必然的に含まれるため 文字での正確な定義も伝達も不完全とも言われる。 習得には実践と経験、デザインサイエンスの習得段階が先にある者からの直接の影響が不可欠ともされる。フラーの発明の数々もデザインサイエンスの成果と言える。
この思想の基本となるものは、彼の代表的な『宇宙船地球号 操作マニュアル』によって提唱されています。
やまねこは、シナジェティックスの数学的宇宙モデルとしてのジオデシック構造体を 住まいに取り入れるという発想に痛く感動してこのフラー・ドーム・ハウスにとりかかった のでした。 やまねこにとっては二十五年前の学生時代からの悲願とも言えるものでした。 着工時にこのように考えました。
一年前の日記には・・・。 『柔らかい生活空間創りをテーマに工事を進めてゆきたいと思っています。 わたしたちは、生活のための空間として家づくりを楽しみます。 しかし、多くの場合は住宅メーカーのいくつかのスタンダードモデルに応じたデザインを選ぶ ことになります。都市型生活は、システム・アップされていて便利で効率の良い住まいが快適と 思われているようです。やまねこは、こういうトレンドに異を唱えるつもりはありませんが もっとスローでもっと自由なライフ・デザインもあってもいいかな、と思っています。
今回のフラー・ドーム・ハウスのテーマは『ナチュラル美術館と集いのスペース』にしようと 思っています。自由な生活空間であると同時に「仲間作りの集いの場」として、スロー・デザイン の空間を創りたいのです。
それは、ワークスペースと居住空間とコミュニティ・ホールとアート・ギャラリーをミックスした 「メタモルフォーゼの家」として完成できたら理想的です。 仲間を招くゲスト・ハウスとしての機能とアトリエ的なワーク・スペースと家族だんらんの温かみ のある住空間を兼ねるということ・・・昔の長屋や農家のコンセプトにも通じています。
夢の里とべは、自然環境豊かな場所ですが四季折々の「ナチュラル美術館」とも言えるロハス・ヒルズです。この不思議空間を楽しみながら、作物を育て、ハーブや花々を育て、ドーム・ハウスで ロハス・ライフをデザインしながら、コーポラティブ・ヴィレッジとして育ててゆきたいものです。 ローコストで、低消費なミニマム・ライフは、スローで楽しく、クリエイティブになるはずです。』
ふたたびジオデシック構造体からはじめてみようと思います。 まず、大地の一点からはじめ、点を線となして、線をスクロールして面となす。 そして、面をスクロールさせて球体となす。

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