民族の木霊

2013年5月19日

はい、どっと・こむばんは(=^o^=)やまねこ夜話でございます。
「国家」や「戦争」や憲法改正など複雑怪奇な問題 が取り上げられていますね。
わたしたち日本人はいつもそうなのですが、 国家=国民だったり、民族=国民だったり、会社=わたしだったり、組織=わたしだったり します。これは、民族=国家ということと同定され、ナショナリズム=国家主義となり 民族至上主義となるわけです。
しかし、実際はどうなのかな。 残念ながらアジア民族に大差はなく、日本も中国も韓国も北朝鮮も東北と沖縄ほどの 差はないのではないでしょうか。排外主義こそは危険な兆候と思います。 もともと海流の交わる辺境の国である日本は多民族ではないでしょうか。
勿論、愛国心を排外主義と結びつけて考えることはこの国の政治家の常套的手法と 思います。とはいえ、こうした政治的な問題は枝葉末節を拡大する「十把一絡げ理論」 のしっぽがついているので、やまねこは好みません。本題よりもおまけのほうがデカいという のもいかがでしょう。つきつめるとお手上げになってしまいます。
かのバックミンスター・フラー博士も「政治家に社会をまかせることは犬のしっぽに 犬の散歩を頼むようなものだ。」と名言を残しています。
フラー博士は、大著『クリティカル・パス』の中で1929年以来、金融資本が国家を乗っ取る 過程をあからさまに分析してみせました。 資源開発と戦争機械生産が進むごとに金融資本が国家を買収、改ざんして民営化したのだと 見ています。一度社会主義化したアメリカそして軍事国家への道への変化は「貪欲な法律資本主義」 の章にまとめられています。 そして、金融恐慌前後にそのプロセスは完成し、第二次世界大戦に突入した事情をアメリカ・サイド から克明に記録しています。
時にフラー博士は若き日に第一次世界大戦の頃、海軍に従軍しています。
1917年、メリーランド州、アナポリスの海軍兵学校入学。アメリカ海軍に勤務。
船の航海中航跡の泡から直観を得る。
建築家ジェームス・モンロー・ヒューレットの娘アン・ヒューレットと結婚。
海軍の移動体、固定局間の無線通信実験に立ち会う。
第一次世界大戦後除隊。
フラーがシナジェティックスの発案のきっかけとなった直観は海軍時代の体験から得たものと言わ れています。海からの視線・・・後のジオデシック理論やテンセングリティ理論の発端は地球全体を 体感する航海術や操舵技術から生まれたというのです。
わたしたちが国家という幻想から自由になり、海という人類全体を生み出した世界があること をフラーは直観したのかもしれません。
グローバルに考え身近な実践をする Think globally ,act locally! と彼は語りましたが、この場合グローパルとは、地球という宇宙的存在をさしているのであって グローバル金融資本・企業ではありません。
水の惑星から生まれた美と直観の体系をシナジェティックスと呼んだのです。 同様に民族も地球という宇宙的存在から生まれたものであって政治的に成立する国家から生まれた ものではないのでしょう。
とはいえ、制度としての国家なしには未だ成立しない国際社会という 外的問題をひとつひとつ取り組んでいかなければならないことも確かで、対話と共同と理解を こなしてゆくことしか今はないのかもしれませんね。
犬の散歩をしっぽに押し付けないで、私たちの問題として、とらえ返すことが正攻法かなと思って います。

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