スローダウンとサバイバル・アート

2013年8月2日

はい、どっと・もーにんぐ(=^o^=)ヤマネコヤマトの宅急便でおます。
蝉しぐれの時期ですね。お盆が近づくと蝉の声をとどめるかのような通り雨が 暑さをひとときしのいでくれます。
多くの人が、都会での仕事を終えてひと時を盆がえりで過ごします。 故郷で過ごす時間は、都会で働く人にとって「癒しの場」なのでしょう。
さてさて、やまねこは里山資本主義をベースにサバイバル・アートについて考えて いました。サバイバル・アートとは「生き残りの技術」とも言えるものです。 ひとりひとりの「安全・安心を担保するものは何か?」というテーマです。
まず第一はお金の問題。一体、いくらあれば私たちはとりあえず「安心」を買えるのか ということです。それは人によってかなりの幅があるでしょうが、「物理的安心」を 確保する資金という意味に限定すれば、平均値を算出できます。
やまねこの営業経験に寄れば、数百件の経営者(小規模自営業)をインタビューして回った ところですと、おそらく三百万円です。同様に給与所得者に折に触れて聞いたところでも 二百万から三百万円なのです。これを多いと捉えるか少ないと捉えるかは、意見の分かれる ところでしょう。 いずれにせよ300万円のまとまったお金があれば・・・サバイバルできることは確かです。
経営者は年末を超えられる、子どもの出産・進学、一家の主の転職、住宅ローンが組める 里山に中古住宅を確保して年金疎開、大学に入り自前でスキル・アップ、アジア圏なら 海外に移転などなど転身の自由と人生のステージアップと経営リスク回避などブレイク・スルー 対策資金とも言えそうです。
逆に言えば、これを担保できないばかりに経営困難や身動きのとれない家計・財務内容を抱えて 転職もできず自転車操業で青息吐息に陥っているのです。 何、そのくらいなら「ポケット・マネーとへそくりでなんとかなるよ。」という人も多いかも しれません。しかし、現実はなんらかの条件付きのお金になりやすいのです。 たかがそのくらいのお金、されどそれほどのお金。
そして、もうひとつの「安心」は助け合える人間関係とスローダウンです。
生活をスローダウンすると自然とコストは下がります。加速すると上がります。 家族の助け合い、地域の助け合い、ビジネスの助け合いと補完ネットワークは、生活と 企業のコストを下げます。競争原理と無縁社会に従う限りは、どこまでいっても安心は 遠のいてゆくのです。
それは、日本人の勤勉さの賜物かもしれませんが、わたしたちはいつまで目の前のニンジンを 追いかけて競走馬でいればいいのでしょうか。 戦後六十五年働きづめに働いて何を得たかったのか、もう一度考え直すべき時代だと思います。
わたしたちは、田舎に生まれ田舎で育ちそして都会にあこがれて、猛烈に努力して都会で 暮らします。そして、都会で再び猛烈に努力して働いて疲れ果てて田舎暮らしにあこがれて 都会から帰ります。この勤勉さをもっと別な方向に向ければ、私たちの社会はサステイナブル にシフトしてゆけるかもしれません。


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