ダイマキション・ハウス

2012年4月27日

はい、どっと・こむばんは(=^o^=)やまねこ山どす。
ゴールデン・ウィークを前に設計士コッシーさんとフラー・ドーム・ハウスを めぐって話し合っていました。先日、ドーム・ハウス事業チームのスキームを 語り合ったことに基づいて、今後のプランニングのありかたのアイデアなどを 検討。フラー・ドーム・ハウスを工業デザインとしてとらえ直すというテーマ なのですが、話し合いをしている内にふとバックミンスター・フラー博士の ダイマキション・ハウスのことが浮かびました。
ダイマキション・ハウスとは フラーが1945年に考案した未来型住居であり、ジオデシック・ドーム・ハウスの 前駆的発明・特許です。
このハウスは工業的プロダクトとしての住居が基本テーマ であり、量産と移動が可能な家という意味では世界初でした。そしてのちに具現化 されたフラー・ドーム・ハウスのプロト・タイプをなし、テンセングリティ理論が 応用されていました。
バックミンスター・フラーにより開発された工業生産住居。この住宅は中央に圧縮支柱を持ち、その頂部から張り巡らした引張材により軽量素材の床や屋根を吊る構造をしている。この一本足の軽量構造は、さまざまな地形への適合性を高め、安価に世界中に供給可能な工業製品としての建築が目指された。着想は1927年に始まり、45年には量産型のダイマキシオン居住機械(通称「ウィチタ・ハウス」)を航空機産業との協同で開発するが、資金的な問題や戦後の社会状況の変化などが重なり事業は頓挫してしまう。
ダイマキシオンとは「ダイナミック(動的)」「マキシマム(最大)」「テンション(張力)」の複合語と言われており、フラーのブランド名として多くの作品の接頭辞に付けられた。
ダイマキシオン・シリーズはほかにも、飛行機の形態を自動車の形態に取り入れエネルギー消費を抑えた「ダイマキシオン・カー」、大量生産可能なパーツを組み合わせることで作ることができる「ダイマキシオン・バスルーム」(今で言うユニットバス)、多面体表面に世界地図を投影した「ダイマキシオン・マップ」などがある。
不思議なのはフラーの発明品は量産型であるにもかかわらず、時代のニーズに受け入れ られなかったことです。同様にフラーの開発になる「ユニット・バス」は普及せず、 アート作品として扱われました。これはコンセプトが30年~50年くらい早すぎたためとも言えます。
わたしたちドーム・ハウス愛媛が扱っているフラー・ドーム・ハウスもまた似た運命をたどってい るのかもしれません。 ドーム・ハウスがフラーのエイジェンシーを介して日本に輸入されたのは、1980年頃です。 30年を経てやっと日本でも注目される材料が整ってきているといえるかもしれません。
コッシーさんと「工業デザインとしてのドーム・ハウス」と「ナチュラル・エコ・ハウス」 緊張関係の中で考えるのもまた楽しい作業かな、と思いました。

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