自己啓発本の不思議

2007年11月5日

スピリチュアル・ブームの影響もあって書店を歩くと「自己啓発」に関する本は山のようにあります。誰もが、自己啓発を求めてやまない時代なのでしょう。ストレスに参っている人のためのさまざまな「癒しのテクニック」を説く本。心の病、ノイローゼ、パニック障害などからの解放を説く「心理学の本」
ボディ・ケアとヒーリング、悟り・霊的世界観を説く本、ビジネスと成功を説くメンタル・トレーニング やスキル・アップの方法、お金を引き寄せて成功と運気を呼ぶ風水の本、恋愛と出会いを成功させる占いの本・・・などなど総じて自己啓発と成功、「あなたは変わる」といったテーマの本は人気です。
仕事帰りに、買い物帰りに、学校帰りにみんな買って帰るのでしょう。それほどまでに、自分を変えたい今よりももっと良き人生を生きたいという向上心や憧れや願いを持った人は多いということかもしれませんね。リチャード・カールソンの「くよくよするな」は10万部以上のセールスといいます。それだけ「くよくよする」ことが気になる人は多いということかな。仮に「わくわくするな」というタイトルだったら、どのくらい売れたかな、と思います。
さて、本題です。心の問題で悩んだり、変わりたいという願いを持つことは至極、自然なことでわたしたちは生きているとさまざまな「不都合な自分」に気づくことになります。
「どうして、わたしってこうなんだろう」という誰もが抱く思いです。こうありたいと願う姿ではない 現実を誰もが抱えているということです。もっとお金持ちになりたい、もっと能力がほしい、もっといい 仲間にであいたい、もっといい会社に行きたい、もっといいわたしでありたい・・・・そこから「わたしは変わりたい」と願いスピリチュアルな、またはメンタル・トレーニングの本などをあたってみよう・・というところに行き着くのでしょう。実はわたしもそんな風にスピリチュアル本、自己啓発本を読んできた人間です。そのおかげあってか、確かに「くよくよしない」人になりました。これは大きな変化と言えるかもしれません。
いつもくよくよしているようなタイプの人だったんですよ。
でも、その代わりに大ナマケモノになりました。怠惰というものでもないでしょうが、くよくよすることから派生する様々な準備行為や自己慰撫や取り越し苦労をしなくなったぶん、ずいぶん怠け者になっちゃったような気がします。果たしてこれは、自己啓発本のせいか否か?メンタルなトレーニング本では、ひたすら努力・鍛錬・ポジティブ・シンキングなどが説かれます。
大ナマケモノであるわたしにとっては、こういう本はどうも猫に小判という感じもします。にもかかわらず、習い覚えた性か自己啓発本を今もよく読みます。
「くよくよするな」はいつしか「わくわくするな」と読み替えて、淡々と日々を過ごすようになりました。理想は、現実の外にはなく、現実を変化させる力の中にあることを信じられるようになりました。
まあ、年のせいかもしれませんね。

にほんブログ村 ライフスタイルブログへ


にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

*

CAPTCHA