「慟哭」 坂山憲史著

慟哭 坂山憲史著

2021年3月13日

今日は足首骨折手術後、15週のレントゲン検査の日でした。
「OK!!骨くっついとる。」と主治医の坂山先生、大きな声でよく笑う先生で、「自分、回復早いよ」と上手に言ってくれるので、「私もまだくたびれてないよね。再生力あるじゃない」とうれしくなって、元気が出てきます。
受診の度に、私と先生の娘さんが同じ名前で字も同じということから話が始まり、地元のおいしい料理屋の話で終ります。

親近感が湧く面白い先生で、「慟哭」という本も出版されています。愛媛新聞の四季録に連載していたコラムを書籍にされたもので、入院中、私も拝読させて頂きました。
坂山先生は「調理師」「版画家」「医師」という3つの肩書を持っています。
その3つの視点からこの本は書かれています。
本の表紙の版画は先生の作品で、この本に登場する自閉症の患者さんの手術中の様子。難治性の軟部腫瘍の手術で患者さん本人から渡された「必勝」ハチマキを巻いています。先生を見ると背中に乗ってくるのでおんぶしたまま回診されたという話です。版画作品は切手になったり、美術館に売れたりしているそうですが、「版画家宣言」をされて「医師」を辞めたりしないようにお願いします。笑
医師としては「世界仰天ニュース」にも出演されています。当時世界最高齢(104歳)の大腿骨頸部骨折手術や「患者さんより先に切断された足が到着し、つなげた手術」と本当にびっくり仰天!いろんなエピソードが書かれています。また、 若い人に多い骨肉腫に代表される骨や軟部組織の癌を専門とされ、論文や書籍を執筆されています。 本の題名になっている「慟哭」というコラムは若くして亡くなった患者さんのことが書かれており、涙をさそいます。
私が初めて先生に診て頂いた時、「関節の骨は1mmでもずれたらいかん」と厳しく言われましたが、スポーツ選手の患者さんも多く、私の苦手なスポーツネタもたくさんあります。
調理師免許までとってしまったほどの食通の食べ歩き、仲間との交流は地元ネタとしても楽しく読ませて頂きました。 「神の手を持つ」と言われている名医が「ジャイアン」というあだ名で呼ばれ仲間と交遊する様は人間味溢れ、私達患者が、緊張せず話ができる先生の人柄がよく出ています。
体育会系の坂山先生に会うと元気になる理由が「慟哭」にあることが分かります。「慟哭」するからこそ、熱い思いが湧きたってくる。その熱が私達患者に伝わっていくんですね。

「もう走ってもいいですか?」「まだ、ダメ」と運動はまだ無理のようです。完治するまであと数か月、先生よろしくお願いします。^^/

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