ジオデシック・ドーム・ハウス考

ジオデシック・スモール・ドーム試作段階1
ナノ・チューブのフラーレンC60

2012年5月19日

はい、どっと・あふたぬーん(=^o^=)やまねこ山です。
緑なす夢の里で「フラー・ドーム・ハウスのセカンド・プロジェクト」について考えて います。フラーは、住居をモバイル・ツールと考えていました。ちようどモンゴルのパオ やイスラエルの天幕のように可動的ユニットと捉えていたのです。アメリカ起源の2×4 工法も組立ハウスとして開拓時代を背景として生まれたものでした。ジオデシック・ドーム ハウスのパネル工法は、いわば「球体のツーバイ・フォー」とも言えます。


『現代の状況を見渡してみれば、平均的な家庭(大人二人と子供二人)という実体のないマーケットに対して、広告的な意味合いとしての3LDKという表現のみが一人歩きした画一的な間取り、商品としての価格ラインナップをそろえるためだけに”豪華な内装”をうたった高級マンション、原価コストの見えない不透明な建築費や欠陥住宅など、フラーへの間違った批判が、ことごとく現実のものとなっている、きわめて逆説的、かつ皮肉な現状が見えてきます。 最近の、巨大ホームセンターの集客力、”大改造!!劇的ビフォーアフター”のような番組のヒットなど、住む側の住環境にたいする意識は大分変わりつつあるのは事実で、ようやく世の中がフラーに追いついてきた、というのは、それでもまだ、時期尚早かもしれません。しかしながら、ワイアードの記事で知った、住宅をオープンソースのLinux OSに見立てたBe-h@usの取り組みは、まさにフラーの目指した、多様性のためのシステム化、モジュール化ともいえるようです。ブロードバンド、IT化が社会に影響を及ぼし始めて、ますます際立ってくるフラーの思想は、確実に50年以上先を見ていたように感じられてきます。』
(オープン・ソースの住宅建設とバックミンスター)


テクニカルでローコストで汎用性の高いモバイル・ツールというとスマートフォンやipadが 浮かびますが実はこのコンセプトをスティーブ・ジョブスにインスパイアしたのはバックミンスター フラー博士なのです。
そして、興味深いことにフラー博士の死後、天体観測研究からカーボン・ナノ チューブの元素である炭素C60が発見されます。 (炭素C60は、フラー博士にちなんでフラーレンともバッキーボール言われます)
この元素の構造は、ジオデシック構造そのものであり、宇宙の最も安定した原子構造とされます。 宇宙模型としてのフラー・ドーム・ハウスは、最小の部材で最大の空間を構成でき、三角形の組み 合わせから球面を構成するジオデシック構造は、強度の耐震性と強風・積雪への耐力を持ちます。
現在開発中のジオデシック・スモール・ドームは、フラードーム・ハウスのベーシック・プランを システム化、モジュール化をめざしています。 構造面、素材面、汎用性、セルフ・ビルド適応性、コスト面など総合的な視点から、検討・実験 試行を重ねて完成したいものです。
※炭素C60
炭素原子60個からなる切頂二十面体(サッカーボール状)構造のフラーレンを、C60フラーレンと呼ぶ。IUPAC命名法では (C60-Ih)[5,6]フラーレンという。また、同様の構造を持ったドームジオデシック・ドームのデザイナーであるバックミンスター・フラーの名をとって、バックミンスターフラーレン (Buckminsterfullerene) 、バッキーボール (Buckyball) とも呼ぶ。6員環が20、5員環が12、60本の単結合、30本の二重結合で形成されており、余った結合が出ない安定な構造である。(ウィキペディア)

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