『宝石と四季のお祭り』 シュタイナー鉱物論入門より

『宝石と四季のお祭り』 シュタイナー鉱物論入門  小林直生著(涼風書林)
チベット瑪瑙 天眼石ネックレス

2009年7月20日

 『宝石のかがやきは宇宙の微笑みである.....

人はなぜ宝石のかがやきに魅了されるのでしょうか

そのかたち、いろ、ひかり、

大宇宙と天使たち、そして大いなる神々の姿が

宝石を通して現れます。

宝石はふかい叡智を内に秘めた生きた存在なのです。』

ルドルフ・シュタイナー

現在確認されている鉱物は約3500種類あり、毎年50種くらい新発見されているといわれています。そのうち金属を除いて、宝石と言われているのは50~60種類に過ぎません。宇宙と地球の歴史を秘めた鉱物とは、人間にとって何なのでしょうか?
パワー・ストーンとして近年注目されている天然石は、宝石として親しまれたものばかりではなく様々な鉱石も含まれていますね。
宇宙と地球の進化の過程で生まれてきた鉱物・・・それは実は、わたしたち人間の身体を形成している素材・・炭素・窒素・燐・塩などでもあります。自然界の中にある鉱物を基礎としてわたしたちの身体が形成されているということは、とりもなおさず人間も鉱物を基礎として、植物・動物から人間に進化して来たということです。
わたしたちは、いわば地球と言う星の子どもなのです。

さてさて、鉱物の霊的な本質はどこにあるのか・・・? というお話です。
神秘学者は、古来鉱物は霊的に最も高いあり方をしていると語ってきました。その結晶度や生成、形象がもたらす霊的な力、美しさから言っても高度の霊的な本質を示しているというのです。
ただ、わたしたちが自然界の中で見出せるのは鉱物の物質的部分のみです。その不可視の生命、感情、自我は人間界ではなく神界に属すると言われています。パワー・ストーンたちが様々に守護力や幸せを呼ぶ・・と信じられている根拠です。鉱物は決して人間と無関係には存在していないのです。

わたしたちは、この地上に生きて、鉱物界を変容させます。つまり、精神的な営為によって家を建てたり、機械を作ったりして文明を築いてきました。
鉱物界は、わたしたちの生存の基礎であり、人間にとって最も基層を成しているものです。
しかし、一見非常に物質的で低次の世界である鉱物界は、実は最も高次の神界に属しているのです。
石油や機械文明が支配する現代は、ある意味で鉱物の時代とも言えますがその特性として、一見は霊的と見えないようなことが実は、霊的な世界につながっているということもあり得るのです。
例えば、人間関係で苦労をしたり、工場ラインで汗水を流したりといった現代的で過酷な環境にありながらも霊的な意識は逆くに高くなることもあり得るということです。これは、宗教体験とも言えるもので、最も低くありふれた中からこそ霊性は生まれるということなのでしょう。
自分だけが高く上がろうとして精神修養やスピリチュアルな世界にはまってゆくと高慢と言う堕落の罠に陥ることに注意しなくてはいけません。

本書が語りかける宇宙と地球と人間の深いつながりは、キリスト的なるものへの深い共感とインスピレーションから生まれたものであることがうかがわれます。
わたしたち、日本人もお百度石、お守り石に親しみ、勾玉などの神宝を尊崇する民族ですから、鉱物に神々や宇宙を感じ取る感性を持ち合わせています。
パワー・ストーン、日本の精神文化や瞑想に興味のある人にもおすすめの一冊です。
やまねこ(=^o^=)でした。

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