2008年6月27日
はい、こんにちは。(=^o^=) やまねこです。
今日はナルシスのお話です。
昔、ギリシャにナルシスと言う美少年がいました。ナルシスに森の妖精のひとりエコーが恋をします。
エコーは、歌とおしゃべりが好きな妖精でしたが、ゼウスの浮気を助けたために妻ヘラの怒りをかって人の言葉を繰り返すことしかできなくされていました。
思いを寄せるエコーはしきりとナルシスに近づくのですが、彼の言葉を鸚鵡返しのように繰り返すことしかできません。ナルシスはそんなエコーを「退屈だ」と見捨ててしまいます。
悲しみのあまりエコーは、自分の姿をなくして声だけになってしまいます。
その様子を見ていた復讐の神ネメシスは、人を愛することの出来ないナルシスを自分しか愛せないようにします。
ある時川辺で水面を見ていると、美しい少年がナルシスの目に映りました。ナルシスはその少年に恋をします。そしていつまでも水辺から離れられなくなり、やがて衰弱して死んでしまいます。
ナルシスが死んだあと水辺には水仙の花が咲いていました。
ですから、今でもヨーロッパでは、水仙のことをナルシスといいます。
声だけになってしまったエコー(木霊)と水仙の花が咲く水辺にナルシズムのはじまりがあるというのは不思議な感じもしますね。
時としてすべてを映し出す鏡、音の反響がわたしたちをナルシズムの迷宮につれこんでしまう恐ろしさも感じます。
わたしたちは、内なる世界から自分を一度、外へ解放しないとナルシスのように自分に恋をして、そこからはなれられなくなり衰弱死してしまうのかもしれません。
悲しみのあまり姿をなくしてしまうエコーもまた人の心の寂しさを感じさせますね。
やまびこ(^O^)/~でした。Yahoo!!